接触確認アプリとは|個人情報から考えるもうひとつのものの見方

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こんにちは、もとみき(@motomiki_lab)です。

いよいよ日本でも、新型コロナウイルス感染症の接触確認アプリ(COCOA)が公表されました。このアプリが開発されるまでの間に、いろんな立場の有志が関わっていただいたことに感謝を申し上げます。

私は「Code for Nerima」と言う団体に4月から会員になりました。この団体を通じて「Code for Japan」の存在を知りました。丁度この頃に Code for Japan が「接触確認アプリを開発している」というニュースをよく見るようになりました。

Code for Japan の開発したコロナウイルス感染症の接触アプリ(まもりあいJapan)は「第3回 新型コロナウイルス感染症対策テックチーム」(5月8日)で実装を完了していることを報告しています。 

しかしながら、Apple  と Google が共通規格APIを発表し、「一国に対してひとつのアプリを保険当局が管理するものしか認められない」と方針を示しました。それを受けて、日本政府は厚生労働省が主導してアプリ開発をするという方向に転換しました。

このような経緯で、Code for Japan が開発した接触アプリ(まもりあいJapan)はお蔵入りとなってしまいました。その後ソースコードが公開されています。

公開URL:https://github.com/mamori-i-japan

接触確認アプリと個人情報

接触確認アプリの仕組み
出典:接触確認アプリ及び関連システム仕様書

さて、新型コロナウイルス接触確認アプリが話題になり、真っ先に聞かれる不安の声は《個人情報》に関することです。

このアプリは Bluetooth の機能を使って、スマートフォンの端末間だけで情報のやり取りを完結する仕様になっています。つまり、インターネットに接続するわけではないので、情報が外に漏れるという心配はないのです。

個人情報について、もうひとつの考え方があると思います。逆の方向から考えるというものです。

例えば、個人情報が漏洩したとしても《あなたのその情報に価値があるのか》ということです。

私は以前こんな経験をしました。

娘の通信教育としてベネッセコーポレーションを利用していましたが、数年前に個人情報が流出したという事件が起こりました。

この時の対応として、確かお詫びとして金券500円を受け取ったと記憶しています。私の個人情報が流出した可能性があるのですが、その情報を利用されて私に不利益があったということはありませんでした。

つまり、あなたのその個人情報に価値があるのかと考える視点も必要ではないでしょうか。

もちろん、企業として情報セキュリティの対策を万全に行わなければいけないことは理解しています。でも、機密情報でもない限り、ほとんどの個人の情報に大した価値はないのではないかと私は考えています。

リスクをゼロにすることは不可能ですから。

テクノロジーで可視化される世界

そして、私は有用性だけでなく「テクノロジーの素晴らしさを広めてくれるかもしれない」、という観点からも接触確認アプリに期待しています。国が主導してひとつのアプリを運営していくというのは、今回が初めてのことではないでしょうか。

私もプログラミングを勉強しながら開発をしています。エンジニアとしても、今回の接触確認アプリの行方をとても興味を持って見守っています。

この接触確認アプリは、おおよそ6割以上の人がダウンロードしないと期待する効果が得られないと言われています。国民の6割と考えると、とてもハードルが高いように感じられます。

だから発想をちょっと変えて、もっと小さなコミュニティーで6割を目指すという考えはどうでしょうか

例えば、自分が住んでいる地域・職場だけだと、6割という数字はとても非現実的ではないと思います。会社では「新型コロナウイルス感染症の接触確認アプリ(COCOA)を全員がダウンロードしましょう」、と取り決めて第2波に備えるというのも有効な考え方ではないかと私は思っています。

そして、都道府県をまたぐ移動も解除されました。徐々に以前のような人の移動が可能となり、また海外からの渡航者も増えるでしょう。

第2波に備えるという観点から考えると、入国を管理する可能性があるのではないでしょうか。その可能性を考えると、接触確認アプリによる感染者との接触がないか、または「ある程度の行動履歴を監視される世界もあり得る」、として考えて行かなくてはいけないのかもしれません。

さらに去年あたりから《信用スコア》という言葉を耳にするようになりました。AI による分析により個人の信用度を計り、例えば銀行からお金を借りる時の与信能力を参考にするなどを想定されています。

コンピューターの発展により《今まで見えなかったものが可視化される》ようになってきています。

接触確認アプリがきっかけで議論が沸き起こる

今、世界の経済を牽引しているのは GAFA(ガーファ)と言われている、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルです。いわゆるIT企業で、日本ではいまだにトヨタに代表される《ものづくり企業》から脱却できないでいます。

経済大国と言われたのはもう過去の話で、近隣アジア諸国の発展は目覚ましいものがあります。しかしながら、ほとんどの日本人は危機感すら持っていないで過ごしています。

だから「これは日本が変わる大きなチャンスになるのではないか」、と私は考えています。本当に日本はICT技術を活用できずにいます。

私はいま児童福祉施設で働いているのですが、この業界も、最もICTの活用が進んでいない業界のひとつであると思っています。

また、今回の新型コロナウイルス感染症で、会社ではテレワーク、学校ではオンライン授業の推奨が声高らかに語られました。しかしながら「結局あまり変わらなかった」、というのが私の印象です。

一体どれだけの中小企業でテレワークが導入されたのでしょうか?地域の学校ではこの暑い中、全員がマスクを付けて登下校をして授業を受けています。

なぜ、日本ではこんなにもオンライン化が進まないのでしょうか。「おしん」のような、苦労しても耐え忍ぶみたいな美徳感情が根強くあるからでしょうか。

なかなか、新しい技術を取り入れようとか事なかれ主義で、興味関心を示す人が私の周りにも少ないというのが現状であると捉えています。いつまでたっても、「ものづくりモノづくり」なのです。

別に私はものづくり自体を否定しているわけではありません。日本が誇る、とても素晴らしい技術だと本当に思っています。

大切なのは《何に時間を使うか》ということです。ICT の技術でできるものはコンピューターに任せてしまい、人間しかできないことを人間が時間を多くかけて取り組むべきだと私は思っています。

今回の新型コロナウイルス感染症の接触確認アプリ(COCOA)についても、たとえ個人情報が漏れたとしても自分にどの程度の被害が及ぶ恐れがあるのか、このことについてもしっかり検証する必要があるのではないでしょうか。

まとめ

自分が得られるメリットとデメリットをしっかり検証して、自分にとっての最善の選択をすることが大事なのではないでしょうか。

大勢の方が新型コロナウイルス感染症の接触確認アプリ(COCOA)をダウンロードしてくれることを望んでいます。

まもりあいnote : https://note.com/hal_sk/m/m53cefeea1340

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会社員で発達障害児の療育に関わりながら、「ダイコンこども食堂」を主催。Minecraftで学ぶプログラミング教室を副業で運営。ICTの活用とエビデンスで福祉の慣習を変えることに情熱を注ぐ。元料理人で《糖質と小麦粉を控える+良い油を摂取する》食事を推奨。